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全東信破産で加盟店への未払い53億円 経産相、同業他社を調査へ
日本経済新聞•2026年7月14日
決済代行大手「全東信」の破産で、加盟店2万店に53億円の未払いが判明しました。政府は実態把握に向けた調査に乗り出す方針です。
これまでの流れ
全東信が破産に至るまでの経緯を振り返ります。
2006年9月
全東信、決済代行サービスを開始
全東信は株式会社として設立され、飲食店を中心とするクレジットカード加盟店の売上金をカード会社に先行して入金する「早期決済代行サービス」を提供してきました。
2024年1月〜3月
社員逮捕・書類送検で信用不安が表面化
審査を通らない飲食店の加盟店契約を他人名義で結んでいたとして、東京支社の社員らが逮捕されました。同年3月には法人としての全東信も書類送検され、これを機に信用不安が表面化したとされています。
2026年7月6日
大阪地裁に自己破産を申請
資金調達に支障を来し業況の改善見通しも立たないとして、全東信は大阪地裁に自己破産を申請し、同日付で破産手続き開始の決定を受けました。負債額は約1259億円に上ります。
2026年7月14日
今日
全東信破産で加盟店への未払い53億円 経産相、同業他社を調査へ
要点
- 決済代行大手「全東信」(大阪市)が7月6日に大阪地裁へ自己破産を申請し、破産手続きの開始決定を受けました。負債総額は1259億円に上るとされています。
- 赤沢亮正経済産業相は14日の記者会見で、加盟店約20万店のうち2万店で7月1日以降の売上金が未払いとなっており、総額は53億円に達すると明らかにしました。
- 経産省は全国378カ所に相談窓口を設置しており、13日時点で資金繰りに関する相談を82件受け付けているということです。
- 政府は飲食店を中心に資金繰りへの影響が懸念されるとして、決済代行業者の実態把握に向けた調査に乗り出す方針を示しました。
なぜ重要か
決済代行業者は、加盟店の売上金をカード会社より先に立て替えて入金する仕組みで、多くの中小飲食店の資金繰りを支えてきました。今回の破産は、その立て替え金が丸ごと未払いになるという、仕組みそのものの脆弱性を浮き彫りにしています。特に体力の乏しい個人経営店にとって53億円という規模の未回収は死活問題となりかねず、連鎖的な廃業リスクも指摘されています。決済という日常的なインフラの裏側にあるリスクが、社会全体に影響しうることを示した事例といえます。
この先の見立て
経済産業省は決済代行業者の実態把握に向けた調査に乗り出す方針で、今後は業界全体の信頼性確保や、加盟店保護の仕組みづくりが論点になるとみられます。相談窓口には資金繰りに関する相談が寄せられており、件数は今後さらに増える可能性があります。飲食店などの加盟店では、代替の決済手段の確保や取引先の分散といった対応が急務となりそうです。制度面では、決済代行業者への規制のあり方が改めて議論される展開が予想されます。
※ 相談件数82件は経産省が13日時点でまとめた暫定値であり、今後の推移で変動する可能性があります。また同業他社への調査の具体的な対象・時期は本記事時点で未発表です。
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