経済/貿易
米関税「重い負担」なお継続 自動車大手6社、日米合意1年で2.4兆円の影響
時事通信•2026年7月20日
日米関税合意から1年、自動車大手6社が抱える負担は今も軽くありません。2026年3月期の影響額は合計2兆4000億円を超え、各社は価格転嫁を抑えつつコスト削減で利益を守る対応を続けています。
これまでの流れ
合意に至るまでの経緯を振り返ります。
2025年3月26日
25%の追加関税を発表
トランプ大統領が通商拡大法232条に基づき、自動車・同部品への25%の追加関税を発表し、4月3日から適用されました。既存のMFN税率2.5%と合わせ、実質27.5%の関税水準となりました。
2025年7月23日
日米で関税合意
石破茂首相とトランプ大統領の間で関税に関する合意がまとまり、自動車・同部品への232条関税をMFN税率を含め15%とすることで一致しました。
2025年9月4日
大統領令で正式に発効
トランプ大統領が日米合意を履行する大統領令に署名し、自動車関税15%が正式な措置として実施されました。
2026年7月20日
今日
米関税「重い負担」なお継続 自動車大手6社、日米合意1年で2.4兆円の影響
要点
- 自動車関税は2025年4月に導入された25%の追加関税(既存のMFN税率2.5%と合わせ27.5%)から、日米合意を経て15%に引き下げられましたが、トランプ政権発足前の2.5%と比べれば依然として高い水準にあります。
- 自動車大手6社の2026年3月期決算では、関税による影響額が合計2兆4000億円を超えたと報じられています。
- 米国市場は国内より値上げしやすいとされてきましたが、欧米メーカーとの価格競争が激しく、各社とも価格への転嫁は限定的な対応にとどめています。
- トヨタは定期的な価格改定の範囲にとどめ、ホンダも値上げに慎重な姿勢を示すなど、各社はコスト削減によって利益を下支えする方針を続けています。
なぜ重要か
自動車関税は日本経済にとって影響の大きいテーマです。自動車産業は裾野が広く、部品メーカーや関連産業を含めると雇用への波及も大きいとされています。合意によって関税率が引き下げられたとはいえ、政権発足前の水準と比べれば依然として重い負担が続いており、企業収益や設備投資、雇用にも影響が及ぶ可能性があります。価格転嫁が限定的にとどまっていることは、消費者への直接的な負担は抑えられている一方、メーカー側の収益圧迫が続いていることを示していると考えられます。
この先の見立て
今後については、関税負担が続く中で各社がどこまでコスト削減や生産体制の見直しで利益を確保できるかが焦点になるとみられます。米国内での現地生産拡大や車種構成の見直しなど、関税リスクを抑える動きが強まる可能性も指摘されています。一方で、日米間の通商関係や米国の政策動向によっては、関税水準がさらに変わる可能性も残されており、今後の交渉や政権の方針を注視する必要がありそうです。
※ 「自動車大手6社」の具体的な内訳や算出方法は元記事(時事通信)の詳細を確認できておらず、日本経済新聞が報じる「7社合計2.7兆円」との違い(集計対象企業の範囲の差など)は未検証です。
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