2026年7月23日
経済/貿易

6月の貿易収支、2カ月連続赤字 原油輸入コストが高止まり

日本経済新聞2026年7月22日

財務省が発表した6月の貿易統計速報で、貿易収支が2カ月連続の赤字となりました。原油輸入コストの高止まりが背景にあるとされています。

これまでの流れ

今回の貿易赤字に至るまでの流れを振り返ります。

2026年2月28日
米・イスラエルのイラン攻撃でホルムズ海峡が事実上封鎖
米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃に踏み切り、イランが報復としてホルムズ海峡を事実上封鎖したと報じられました。世界の原油供給の約2割が通過するとされる同海峡の混乱により、エネルギー市場全体に緊張が広がりました。
2026年3月8日
原油価格が1バレル100ドルを突破
供給不安の長期化懸念から原油価格が急騰し、ブレント原油が約4年ぶりに1バレル100ドルを突破したと報じられました。原油輸入の大半を中東に依存する日本にとって、輸入コスト増への懸念が強まりました。
2026年6月17日
5月の貿易統計で4カ月ぶりの赤字に転落
財務省が発表した5月の貿易統計速報では、貿易収支が3786億円の赤字となり4カ月ぶりの赤字となりました。中東からの原油調達が難しくなったことで、単価の高い米国などからの代替調達が進み、輸入額を押し上げたとされています。
2026年7月22日
今日
6月の貿易収支、2カ月連続赤字 原油輸入コストが高止まり

要点

なぜ重要か

貿易収支の赤字が2カ月連続となった背景には、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー調達構造の変化があるとみられています。原油の中東依存度が高い日本にとって、代替調達先からの割高な輸入が続けば、貿易収支だけでなく国内の物価やエネルギーコストにも影響が及ぶ可能性があります。一方で輸出は半導体関連や自動車などが堅調に増加しており、日本経済全体としては輸出主導の成長が続いている面もうかがえます。貿易収支の推移は、今後のエネルギー価格や為替動向を占ううえでも注目される指標とされています。

この先の見立て
今後の焦点は、中東情勢がどのように推移し原油調達コストが正常化に向かうかにあるとみられています。情勢の緊迫が長引けば、輸入額の高止まりが続き貿易赤字が一段と拡大する可能性も指摘されています。一方で、半導体関連をはじめとする輸出の増加基調が維持されれば、貿易収支への下押し圧力は一定程度相殺されると考えられます。次回以降の貿易統計や中東情勢の報道が、今後の物価・為替動向を見極めるうえでの手がかりになりそうです。

※ 中東情勢や原油市場は流動的な状況が続いており、報道内容が今後修正される可能性があります。背景情報は複数の報道機関の記事に基づいていますが、最新の詳細は各報道機関の記事でご確認ください。

出典記事を読む
日本経済新聞
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