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南鳥島沖の海底泥から希少な中重レアアース確認 内閣府、27年2月に大規模試験へ
NHKニュース•2026年7月24日
南鳥島沖の海底泥から、ハイテク製品に欠かせない希少なレアアースが高い割合で確認されました。中国に偏るレアアース調達の分散につながるか、注目が集まっています。
これまでの流れ
今回の発表に至るまでの経緯を振り返ります。
2012年6月
レアアース泥の発見
東京大学の加藤泰浩教授らの研究チームが、南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)内に高濃度のレアアースを含む海底泥が広く分布していることを発見したと発表しました。
2018年
資源量の推計を公表
東京大学などの研究グループが分布状況を分析し、南鳥島周辺の海底に世界需要の数百年分に相当するとされる約1600万トン(レアアース酸化物換算)の資源量が存在すると推計した研究成果を発表しました。
2026年1~2月
世界初の連続揚泥に成功
JAMSTECの探査船「ちきゅう」が南鳥島沖で採鉱システムの接続試験を実施し、水深約5600メートルの海底から泥を連続して船上へ引き上げることに世界で初めて成功、約50トンを回収したとされています。
2026年7月24日
今日
南鳥島沖の海底泥から希少な中重レアアース確認 内閣府、27年2月に大規模試験へ
要点
- 内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、南鳥島沖の海底から採取した泥を分析した結果、イットリウムやジスプロシウムなど中重レアアースがレアアース総量の5割超を占めることを確認したと発表しました。
- 泥の採取は今年1~2月、探査船「ちきゅう」が水深約5600メートルの海底にパイプを伸ばして行われ、大水深からの連続揚泥に世界で初めて成功したと報じられています。
- レアアースは世界生産の約7割を中国が握るとされ、供給が特定国に偏っていることが課題とされてきました。日本のEEZ内で高品位の資源が確認されたことは、調達先を分散する材料の一つになり得ると受け止められています。
- 内閣府は2027年2月をめどに、産業規模での生産プロセスを検証する大規模な採取試験を実施する方針を示していますが、採算性が見合うかどうかは今後の検証課題として残されています。
なぜ重要か
レアアースはハイテク製品や強力な磁石の生産に欠かせない一方、世界生産の大部分を中国が占めているとされ、供給網の偏りが経済安全保障上の課題として指摘されてきました。今回、日本のEEZ内で中重レアアースの割合が高い資源の存在が確認されたことは、調達先を分散させる選択肢が国内にあり得ることを示す材料として受け止められています。ただし深海からの採取や輸送、精錬には大きなコストがかかるとされ、商業生産につながるかどうかは今後の試験結果次第と考えられます。
この先の見立て
内閣府は2027年2月から約1か月間、産業規模でのレアアース生産プロセスを検証する大規模な採取試験を実施する方針で、2028年3月をめどに国産レアアースの産業化に向けた総合的な評価を行う計画とされています。南鳥島には泥の処理施設を整備する構想もあるとされ、採取から精錬までの一貫した体制づくりが今後の焦点になるとみられます。もっとも採算性の見通しは示されておらず、商業化の実現にはなお時間を要するとみられます。
※ 2027年2月からの大規模試験の実施内容や、商業化の採算性に関する見通しは現時点での計画であり、今後変更される可能性があります。
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