経済/インフラ
リニア中央新幹線、静岡工区の着工へ協定締結 静岡県とJR東海が合意
NHKニュース•2026年7月18日
リニア中央新幹線の建設で唯一未着工だった静岡工区について、静岡県とJR東海が7月18日、着工に向けた「自然環境保全協定」を締結しました。約9年にわたりこう着していた協議が事実上決着し、静岡工区の工事が動き出すことになります。
これまでの流れ
静岡工区の着工がこう着状態から今回の協定締結に至るまでの経緯を振り返ります。
2013年
水資源問題が浮上
JR東海が公表した試算で、トンネル工事により大井川の流量が最大で毎秒2トン減少する可能性が示され、当時の川勝平太知事や流域自治体がJR東海に対応を求めました。
2017年〜2024年
着工こう着、開業延期
川勝前知事は環境影響への懸念から静岡工区の着工に反対する姿勢を続け、議論は長期化しました。JR東海は当初目標としていた2027年の品川―名古屋間開業を断念しています。
2024年5月〜2026年7月7日
知事交代で着工容認へ
川勝氏の辞職を受けて就任した鈴木康友知事はリニア推進の方針を表明し、2026年7月7日には県議会で静岡工区の着工容認を正式に表明しました。
2026年7月18日
今日
リニア中央新幹線、静岡工区の着工へ協定締結 静岡県とJR東海が合意
要点
- 静岡県とJR東海は18日、静岡工区の着工に向けた「自然環境保全協定」を締結し、JR東海の丹羽俊介社長が県庁で調印しました。
- 協定には水資源やトンネル発生土などへの環境保全策に加え、不測の事態が生じた際に工事を中断する規定も盛り込まれているとされています。
- 品川―名古屋間で唯一未着工だった静岡工区の工事がこう着状態を脱し、JR東海は年内の着工を目指す方針と報じられています。
- 開業時期はなお2036年以降とされ、静岡工区は難工事が予想されることから、工期短縮の見通しはまだ立っていません。
なぜ重要か
静岡工区は品川―名古屋間285キロのうち唯一未着工の区間で、全体の開業時期を左右する最大の焦点とされてきました。大井川の水資源への影響をめぐり地元との調整が長期化し、JR東海が目標としていた2027年開業は既に断念済みです。今回の協定締結により工事が本格的に動き出すことで、沿線の建設需要や雇用など経済面への波及効果が期待される一方、環境保全策が実際に機能するかどうかは今後の工事の進め方次第であり、引き続き注視が必要とされています。
この先の見立て
JR東海は協定締結を受けて年内の着工を目指す方針とされていますが、静岡工区は地質条件が厳しく難工事が見込まれるため、完成までにはなお長い工期がかかる見通しです。開業時期は2036年以降とされたままで、具体的な短縮の見通しは示されていません。今後は工事の進捗とあわせて、大井川の水量など環境面への影響が協定通りに管理されるか、地元自治体や住民への説明が丁寧に行われるかが焦点になるとみられます。
※ 着工時期や工期に関する具体的な見通しは、本記事執筆時点では確定的な数値が示されておらず、今後の報道で変更・詳細化される可能性があります。
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