AI活用/行政
デジタル庁、国産AIを国産クラウド上で稼働開始 政府調達で初事例
ITmedia NEWS•2026年7月10日
デジタル庁が、国産AIモデルを国産クラウド上で稼働させる実証実験を8月から始めます。政府調達で国産クラウドが採用される初の事例とされています。
これまでの流れ
今回の発表に至るまでの経緯を振り返ります。
2023年11月
さくらのクラウド、条件付き選定
さくらインターネットの「さくらのクラウド」が、デジタル庁のガバメントクラウドサービス提供事業者に条件付きで選定されました。国内事業者としては初の参入で、2025年度末までに約300項目の技術要件を満たすことが条件とされていました。
2025年5月
ガバメントAI「源内」提供開始
デジタル庁が、まず自庁職員向けに生成AI利用環境「源内」の提供を開始しました。その後、全府省庁・約18万人の政府職員への段階的な展開が進められています。
2026年3月
さくらのクラウド、正式認定
さくらインターネットが技術要件をすべて満たし、ガバメントクラウドサービス提供事業者として正式に認定されました。
2026年7月10日
今日
デジタル庁、国産AIを国産クラウド上で稼働開始 政府調達で初事例
要点
- デジタル庁は政府職員向けAI基盤「源内」の実証実験として、NTTの「tsuzumi 2」、富士通の「Takane 32B」、Preferred Networksの「PLaMo 2.0 Prime」という3つの国産AIモデルを、さくらインターネットの「さくらのクラウド」上で稼働させます。
- 政府のガバメントクラウドにおいて、AI関連の実証で国内事業者のサービスが採用されるのは初めての事例とされています。
- 8月までに稼働環境を構築したうえで、9〜11月に複数回のテストを予定しており、従来モデルとの出力比較などを通じて利用者の評価を確認する見込みです。
- AIモデルとクラウド基盤の双方を国内で確保することで、AIに関する日本の自律性を高める狙いがあるとされています。
なぜ重要か
今回の取り組みが注目される理由は、AIモデルとその稼働基盤という2つの要素を、いずれも国内企業のサービスでまかなおうとしている点にあります。生成AIの多くは海外製のクラウド上で動いており、モデルとインフラの両面を国内で確保する動きは、データの取り扱いや技術の独立性という観点から意味を持つとされています。政府調達という公共性の高い分野での実証は、他の官公庁や自治体、さらには民間企業が国産AI・国産クラウドを選択する際の判断材料としても参照される可能性があります。
この先の見立て
今後は、8月までに稼働環境を構築したうえで、9〜11月にかけて複数回のテストが実施される予定です。従来モデルとの出力比較を通じた利用者評価などが行われるとみられ、その結果次第では、源内における国産AIモデルの本格採用や、他省庁システムへの展開が進む可能性があります。一方で、実証段階であることから、性能面や運用面での課題が明らかになる可能性も否定できません。今後公表される検証結果や、政府調達における国産クラウド活用の広がりに注目が集まります。
※ 「政府調達で国産クラウド採用が初」という表現は今回のAI関連実証における文脈です。さくらのクラウド自体は2023年11月に条件付き選定、2026年3月に正式認定済みで、政府系システムでの稼働はすでに始まっている点にご留意ください。
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