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大和ハウス子会社が地盤調査データ改ざん 12年余りで816件
時事通信•2026年7月24日
大和ハウス工業の子会社・大和ランテックが、12年以上にわたり地盤調査データを改ざんしていたことが分かりました。住宅の基礎を左右する大切なデータだけに、その信頼性が問われています。
これまでの流れ
今回の問題が発覚するまでの経緯を、これまでの関連する出来事とあわせて振り返ります。
2015年10月
杭打ちデータ改ざんが業界に衝撃
横浜市の分譲マンションで傾きが見つかったことをきっかけに、旭化成建材による杭打ち工事データの改ざん・転用が発覚しました。過去10年間の約3000件を自主調査した結果、360件でデータの不正な転用が確認され、建物の基礎に関わるデータの信頼性が社会問題となりました。
2019年4月
大和ハウス自身も施工不備を国に報告
大和ハウス工業は、設計・施工した住宅の一部で、認定された仕様と異なる部材を使うなど型式適合認定に合わない状態で供給していたことを国土交通省に報告しました。全国約30都府県の約2000棟が対象となり、同社のコンプライアンス体制が問われる事態となりました。
2025年7月ごろ
道路沈下の再調査で食い違いが判明
大和ランテックが調査し2024年9月と2025年3月に報告書を提出していた物件で、施工中に敷地内の道路が沈下する事案が発生しました。委託者が別会社に再調査を依頼したところ報告内容に食い違いが見つかり、大和ランテックへの照会を経て、一連の不適切行為が発覚しました。
2026年7月24日
今日
大和ハウス子会社が地盤調査データ改ざん 12年余りで816件
要点
- 大和ハウス工業の子会社・大和ランテックが、2012年10月から2025年3月にかけて、地盤調査報告書816件で試験データの加工や他現場データの転用といった不適切な行為をしていたことが明らかになりました。
- 対象は宮城県344件、福島県170件、岩手県139件など主に東北地方の物件で、東日本支社北日本営業所(仙台市)の少なくとも4人の担当者が関与したとみられています。担当者らは「業務量が多く、処理を優先したかった」と説明しているといいます。
- 発覚のきっかけは、ランテックが調査した物件の施工現場で敷地内の道路が沈下し、別会社が再調査したところ当初の報告と食い違いが見つかったことでした。
- 大和ハウスグループが設計・建設した581件のうち562件は安全性に問題がないことを確認済みで、残る19件については地盤の再調査を進めているとしています。
なぜ重要か
地盤調査は、建物が沈下や傾斜を起こさないよう基礎の設計を左右する、住宅の安全性の出発点にあたる工程です。そのデータが12年以上にわたり加工・転用されていたとなれば、既に建てられた住宅への信頼そのものが揺らぎかねません。大和ハウスグループは対象物件の多くで安全性を確認済みとしていますが、住宅を購入した人や周辺住民にとっては、目に見えない地盤の情報をどこまで信じてよいのかという不安が残ります。業界最大手グループでの発覚だけに、他社を含めた調査・確認体制の見直しを迫る出来事だと受け止められています。
この先の見立て
大和ハウスは弁護士や地盤工学の専門家による外部調査委員会を設置し、2026年12月をめどに不正の全容や原因、再発防止策の取りまとめを目指すとしています。今後は、再調査が必要な19件の物件での対応状況に加え、なぜ12年以上も不正が明らかにならなかったのか、組織的な要因の解明が焦点になりそうです。北日本営業所以外での不正の有無や、グループ全体の管理体制の見直しも課題に挙げられており、調査結果と再発防止策の具体的な内容が注目されます。
※ 外部調査委員会による全容解明は2026年12月をめどに進められている段階で、不正の背景や再発防止策の詳細は今後の調査結果により更新される可能性があります。
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