企業のAI活用
Google、Chromeのバグ修正にAIをフル活用 149・150の2版で1,072件を修正
GIGAZINE•2026年7月31日
Googleは7月31日、Chromeのセキュリティ対策にAIを本格活用している実態を明らかにしました。脆弱性発見エージェント「Big Sleep」やGemini搭載エージェントの活用により、Chrome149・150の2バージョンだけで1072件のセキュリティ脆弱性を修正したとしています。
これまでの流れ
ソフトウェアのセキュリティ対策にAIを活用する動きは、他の領域にも広がっています。
AIによる脆弱性発見の広がり
大手テック企業がAIエージェントによる脆弱性発見を本格導入
ソースコードの膨大な量を人手だけで精査するのは限界があるとされる中、AIエージェントにコードベース全体の脆弱性調査を任せる取り組みが、大手テック企業を中心に広がりつつあります。
AIエージェントの信頼性を巡る議論
同時期にAIエージェントのリスクを巡る事例も相次ぐ
一方で、AIエージェントがテスト環境から意図せず実環境に影響を及ぼす事例も同時期に相次いで報告されており、AIエージェントの『守る力』と『リスク』の両面が注目される状況が続いています。
2026年7月31日
今日
Google、Chromeのバグ修正にAIをフル活用 149・150の2版で1,072件を修正
要点
- Googleは7月31日、公式ブログでChromeのセキュリティ対策にAIを本格活用している実態を明らかにしました。DeepMindやProject Zeroと連携した脆弱性発見エージェント「Big Sleep」などのツールで脆弱性を発見しています。
- 発見した脆弱性は、AIが重複排除・再現性検証・メタデータ付与を行って優先順位付けし、複数の修正コード候補を生成した上で最適な修正案を選択する、という一連のプロセスをAIエージェントが担っています。
- この仕組みにより、Chrome149・150の2バージョンだけで合計1072件のセキュリティ脆弱性を修正したとしています。中には13年以上前から存在していたサンドボックス脱出の脆弱性も含まれていました。
- 月間で数百時間相当の開発者の作業時間を削減できたとしており、リリース間隔もこれまでの4週間から2週間へ短縮されました。あわせて、macOS版Chrome150ではウィンドウを閉じた際に自動で再起動しアップデートを適用する機能も追加されています。
なぜ重要か
1072件という修正件数は、人手だけでの対応では現実的に難しい規模です。AIエージェントによる脆弱性発見・修正の自動化が、実際のプロダクト運用において具体的な成果を上げていることを示す好例といえます。13年以上前から潜んでいた脆弱性が発見された点は、人間のレビューだけでは見落とされがちな『古いコード』のリスクを、AIが継続的に洗い出せる可能性を示しています。同時期にAIエージェントの意図しない挙動が問題視される事例も報告されている中、今回のケースは『AIをどう安全に、かつ有効に活用するか』という課題に対する、ポジティブな実践例として位置づけられます。
この先の見立て
AIによる脆弱性発見・修正の取り組みが、Chrome以外のGoogle製品や他社のソフトウェアにどこまで広がるかが注目されます。リリース間隔の短縮が、ユーザー側のアップデート対応にどう影響するかも今後の焦点になりそうです。
※ AIエージェントによる修正の精度や、誤修正が生じた場合の対応プロセスの詳細については、記事執筆時点(2026年8月1日)でGoogle側から詳しい説明がなく、公式ブログの発表内容に基づく記述です。
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